パピー・キトゥンのアルバム「puppy kittenの戯言」
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今日は、四百年に一度の閏年。
昔の彼女の話しはハッピーな事は何一つとしてない。
一度、奢ってやればそれが当たり前になって憑け上がってくる。
しかもお手手つないだり、チュウが好派。
僕の嫌いなことは大概好きである。
女恐怖症にでも罹りそう。
そうかそうか、どっかで女嫌い四大鉄則を勝手に作ってたのか。
一、手をつなぎたくない。
ニ、キスが嫌い。
三、「美味しい?」と聞かれると、「ちょっと辛い」とか本当のことを言ってしまう。
四、彼女が「あ~ん」と、食べ物を口に運ぼうとすると「我がで食えるわ」と拒否してしまう。
もし、彼女のことが大好きなら、
一、手をつなぎたくなる。
ニ、キスしたくなる。
三、「美味しい?」と聞かれると、ちょっとくらい辛くても、即座に「美味しい」と言ってしまう。
四、彼女が「あ~ん」と、食べ物を口に運ぼうとすると、こっちも「あ~ん」と言ってよろこびながら口を大きく開けパク付く。
こうなるのである。
この四大が好きと嫌いを大きくきちんと分けている。
なんで今までオナゴと付き合って、一度も好きという気持ちになったことがないんだろう。
やるだけやって「ベッドの中だけだね、、、優しいの」
そんなこと言われて好きになれる訳ない。
男としてかなりショックだった。
てゆーか、「うちはベッドじゃなく布団だよ」と言い返してやった。
好きになれない訳
常に精神的に存在している彼女が、この僕を支配しているのか?
実在しないんだぞ!いや、いつか現れると心の何処かで信じているんだ。
もう彼女と精神恋愛して何年になるんだろう。
十七の時以来だからなぁ。
友達にも、勿論現存する彼女にも言ったことなんてない。
言えないなぁ。将来本を出すことになったら書こうと思うけど、変態だな。
名前は、あーちゃん。血液型はA型。
僕にベタ惚れである。
身長は、一七〇センチくらいで、スレンダーな女の子。
東京都世田谷区出身で小学校から私立の進学校に通っている。現在、早稲田大学教育学部英語英文学科在学。
年々僕との年齢(とし)の差が開いていってる。
ゲーム好きで、パズルゲームやテトリスは、ゲームオーバーするところを見たことがない。
シューティングゲームは最後のボスまで一回も敵に当たらないでいけたりすることもある。
あと、バーチャル系のゲームも得意。魔法使いみたいな娘である。
ボードゲームは、オセロのほか、将棋や囲碁も負け知らず。考え込むこともなく素早く駒を進める。
呪文も紙に書かなくても一瞬で暗記してしまう。英語の他、数学が得意らしい。
だけど、そんなあーちゃんもどことなくヌケていて『PULL(ひく)』と表示されている扉を一生懸命PUSH(お)していたりと、すごく可愛い一面もちらほら覗かせたりしている。
麻雀は僕が初めに教えてあげたが、三日もして会った時には、細かい点数の点け方や、僕よりも詳しくなっていた。
ギャンブルは、僕の十倍以上は強く、競馬に競艇に競輪、パチンコにスロット。
パチスロのパターンはすぐに覚え、消化してしまう。
目押しもバッチリなのだが、パターンに入った時には「入ってる?」と聞いてくる。そしていつも僕に「合わせて」と言ってくる。
合わせてやると「ありがとう」とご機嫌になる。
「あーちゃん目押し出来るくせに」と言うと「出来ないよぉ」と嘘を憑くところも愛くるしい限りである。
缶ビールを開ける時は「開けて」と言うと、優しく「はい」と言って、開けてくれる。
あーちゃんは普段日本酒が大好きで、ビールはあまり飲まない子だが、僕が「ビール飲もう」と誘うと「うん、飲む」と言って、付き合ってくれる。
その後、大好きな日本酒をいつも飲んでいる。あと、ワインは赤の渋めが好みらしい。
家では僕がすぐ酔って寝てしまうが、飲みに行ったらいつもあーちゃんが安心してか先に潰れる。
負ぶって帰るのはいいが、動かぬ体、重いのなんのって、頼むから僕の背中で吐かないでおくれ。
ピアノは一流の巧さで、知り合いの音大の先生が何度も、あーちゃん家に足を運び、高校時代のあーちゃんに音大(うち)に来てほしいと、懇ろだったようだ。
あーちゃんは一見、縫いぐるみが好きそうだが、縫いぐるみは一個も持っていない。
メールも僕が使ってる携帯電話と同じメーカー(ドコモ)だが、絵文字や顔文字なども、あまり使うことがない。
文字数もそんなに多くない、文章がやたらとシンプルだ。
電話でも長電話はしない。いつも用件のみ。だけど、ラブラブなのである。
単純な喋り口調で、いつも僕を和ませてくれる。
たまに喧嘩もする。こうなると最早精神的バーチャル恋愛。
僕のすることに決して足を引っ張らず、いつもニコニコしてる。
真っ赤なフェラーリを乗りまわしているが、いつもあどけない顔で、僕を迎えてくれる。
自転車に乗りながらいつもそんなことを考えている。
フェラーリ?僕が今乗っているのは自転車だけど、、、。
精神的に想像の中で生きている彼女は、僕の都合の好い時にしか出て来ない。
しかし、実在する彼女と歩いてる時やデートしている時でも、想像の中ではあーちゃんと来ている。
別に実在の彼女をあーちゃんに仕立ててる訳じゃなく。実在の彼女とは、別の行動をちゃんと取っている。なので、実在の彼女にニヤけてるとこを見られると、ヤバイのである。
何考えてるの?とサヨナラの切符を切られてしまう。
好きでもないのに不安を感じるのは何故?
それにしても実在の彼女との約束が、時間になってもなかなか来ない。
どうやら電車に乗り遅れたらしく、慌てて乗った電車が全然違う方面に行ってるということだ。
乗り違いをしてしまったのか。本来好きならば、そんなことも可愛く思えるのかも知れないけど、イライラするだけだ。
はっ!好きでもないのに、彼女は男も乗り違いをしたのだろうかと、不安を隠し切れない僕であった。